カボチャの馬車は、途中下車不可!?
22. 手がかり

内カギをしっかりとかけてから、買ってきたものを狭いベッドの上に放り出した。

汗まみれの服を脱ごうとすると、
「いっ……」
思わず悲鳴が漏れた。

血が固まって、布地と貼りついてしまっていたから、どうしてもスルリとなんていかなくて。
痛みをこらえながら、少しずつはがすように脱いでいった。



ビジネスホテルのシングルルーム。

迷った末、場所は結局六本木を選んだ。

シェルリーズホテルからも徒歩数分の距離。
灯台下暗し——まぁ、どこまで通用するかわからないけど……。

持ち歩いてるプライベート用のパソコンが、こんなところで役に立つとは思わなかったな。
スマホがない今、インターネットに接続できるマシンが手元にあるのは、なんとなく心強い。

極力感情を廃して機械的に考えて。
バスルームに駆け込んで、ぬるめのシャワーを頭から思いっきり浴びる。


全身がヒリヒリ疼くのは、擦り傷のせいなのか、それとも……

飛び散る飛沫の向こうに浮かぶ面影を、強く頭を振って打ち消した。
< 449 / 554 >

この作品をシェア

pagetop