新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「今日も、勉強になることばかりでした。私は最終的にはジュエリーデザイナーになるのが夢ですけど……企画課で、デザインの基本となる部分から学べることは、すごく恵まれているなぁと思います」
今は慣れないことばかりで、毎日が勉強だ。
それでも今日のように、新しいジュエリーが産まれる瞬間に立ち会えることを幸福に思う。
「……花宮はさ、努力家だよな」
「え?」
「まだ一緒に仕事をするようになって一ヶ月も経ってないけど、クソ真面目で無駄に謙虚だし……」
「そ、そうですかね……」
「ああ。でも、そういう不器用で真っ直ぐなやつ、俺は好きだよ。仕事しててもこっちのモチベーション上がるし、何より……一緒にいて、楽しいから」
そう言うと根岸さんは、目尻にシワを作って静かに笑った。
そっと細められた目は切れ長だけれどとても綺麗で、短く切り揃えられた黒髪の上で淡いライトの光が弾ける。
普段、仕事中に根岸さんと必要以上の話をすることはないし、なんだかこうして向き合って、一対一で話しをすることは新鮮だった。
……そういえば、根岸さんは独身なのだと以前、サツマちゃんが言っていた。
企画課では誰よりも仕事人間なせいだと彼女は笑っていたけれど、根岸さんも容姿は整っているし、普通に女の子からはモテそうだ。