新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない


「は、はい……。でも、もちろん私だけで思いついたアイデアではなく、ここにいる根岸やサツマ、企画課のみんなの意見を取り入れた上で、まとめた企画案です」


Lunaに入社して日の浅い私だけでは、到底思いつかないアイデアだった。

思いついたあとでブラッシュアップできたのも、経験の長いサツマちゃんや根岸さんの力とアドバイスがあったおかげだ。


「……クリスマスに、"感謝"を目的としたジュエリーを、と思いついたのはどうして?」


尋ねられて一番に思い浮かんだのは、おばあちゃんと湊の顔だった。


「一般的に考えたら、クリスマスにジュエリーを贈る……といえば、恋人に贈るという認識があると思います」


慎重に言葉を選びながらも、素直な思いを口にする。

家族で過ごす、クリスマス。

恋人同士で過ごす、クリスマス。

友達と過ごす、クリスマス……。

クリスマスの過ごし方には色々あっても、そこに"ジュエリーのプレゼント"という付加価値が加われば、基本的には恋人や好きな人といった、"恋愛"が絡んだ贈り物に限定される。

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