悪しき令嬢の名を冠する者
「まだ終わってないわ。ガストン様、代わりのドレスを用意してくださる?」

「勿論お好きなのを……ですが何をなさるつもりです?」

「夜会だもの。踊るのよ」

 唖然としている男達を追い出し、急いで着替える。

 そうして私達は仕組まれた邂逅を経て、足を踏まれながらのダンスを終えたのだった。
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