夏恋(ナツコイ)!
唇が近づいてきて、キスされるんだと感じる。
もう雅和さんとはデートも回数こなして、今日は初めての泊まりなんだし、キスぐらい普通だよね……。
そう思って、一瞬目を閉じかけて、
だけど、次の瞬間顔をそむけていた。
「…なんで?」
尋ねられて、
「……ごめんなさい」
もう一度、謝る。
「……だから、なんで謝るの? ……俺とじゃ嫌とか?」
黙って首を横に振る。
自分でも、どうして避けたくなったのかがわからなかった。