溶けろよ、心
ああ。


聞きたかったはずの、橘の本音。

聞きたくなかった。








意識が朦朧としている橘を背負って保健室へ運んだ。


脱水症状を起こしていたらしい。





保健室に行く途中、橘は町田くん、と呟いた。

何も言葉をかけてやれなかった。

かけてやればよかった。
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