溶けろよ、心



「2人とも、真由が放送部だって知らなかったの!?」

「えーだって、真由の声ほぼ聞いたことなかったもん!」

「うん、私、みんなに聞こえるような声で喋ったことないと思う」

「それ自分で言っちゃう?」


ナツキと梨菜は、私が校内放送をしていたことに目を丸くして驚いていた。

クラスですらろくに話せない子が、マイクの前で全校に向かって話していたなんて、信じられないのは当たり前だ。自分でもそう思う。
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