不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
 躓いた。

 ライトが彼女を包む。迫ってくるトラック。

 最後の一瞬がくる。

 転ぶ途中では避けられない。眼を閉じて身構えた。

 ぐわっと身体に腕が回った。

 抱きかかえられて道路の端へ跳んだ。彼女がいた場所をトラックが通り過ぎる。

 トラックは、派手なブレーキ音と共に先の方で停車した。運転席のドアが開く。

 道路端に落ちた衝撃があるが、トラックとぶつかるよりは軽いだろう。腕で囲われているから、それがクッションになってくれて怪我もない。
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