不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
目を開けて顔を上げる。彼女を抱えたのは――いまも抱きしめているのがジリアンだと分かって、まゆこは驚嘆した。
「ジリアン……、なぜ……」
彼が着ているものは雪山で見ていた通りだ。ところどころが裂けていて、浅いとはいえない傷が覗いている。血が流れていた。
紺碧の瞳が彼女を捕らえている。彼は平常よりも早い息の中で言う。
「ルースに、〈召喚〉の魔法陣や理論を、魔法具にして託していた。その場で発動して、追ってきたんだ」
「完成していたの?」
「安全の保障と世界の特定ができていなかった。おまえが自力で移動したから、あとを追うだけだったんだ。指輪がおまえの場所を教える。だから追ってこれた」
「ジリアン……、なぜ……」
彼が着ているものは雪山で見ていた通りだ。ところどころが裂けていて、浅いとはいえない傷が覗いている。血が流れていた。
紺碧の瞳が彼女を捕らえている。彼は平常よりも早い息の中で言う。
「ルースに、〈召喚〉の魔法陣や理論を、魔法具にして託していた。その場で発動して、追ってきたんだ」
「完成していたの?」
「安全の保障と世界の特定ができていなかった。おまえが自力で移動したから、あとを追うだけだったんだ。指輪がおまえの場所を教える。だから追ってこれた」