誰からも愛されない

✛✛今は、じいちゃんに


社に戻ると
忍は、机の上に突っ伏していた。

「忍さん?」
と、楓が声をかけると
「なんだお前、戻ったのか?」
「なんなんですか、そのひどい顔は
直ぐにシャワーをして着替えて下さい。」
と、怒鳴る楓に押されて
シャワーを浴びて
楓が買い揃えた物を来て
社長室にもどると
料理が並べられといた。

母さんか・・・
「食べて下さい、少しでも」
「ありがとう。」
と、言うと、少しずつ食べた。
母さんの優しい味だ。

忍は、気持ちが少し落ちついてきた。

そんな忍の姿を見ながら
「食べ終わったら、
少し横になって下さい。」
と、楓は言った。

粗方、食べ終わり
忍は、楓の言い付け通り
ソファーに横になり
目を閉じた。

楓は、社長室の電気を消し
専務室に戻り
自分もソファーにゴロンと
なった。

丸一日寝ていた楓でも、
眠りが足らないのだから、
忍は寝た気持ちには
ならないだろうけど
少しでも横になって欲しかった。

月曜日の朝
楓が目覚めて社長室に行くと
忍は、もう起きて仕事をしていた。
「もう、起きていたのですか?」
「ああ、ありがとう。
ずいぶん楽になったよ。」
と、言ったが
ほとんど寝ていないのは、わかった。

顔色もわるくて・・・
でも、今の忍に言っても聞いてはもらえない。
なら、忍の負担を軽くするために
自分が仕事を頑張るしかないと。
後の事は、じいちゃんに任せよう。


まったく、清香のわがままが
大きな事になってしまい·····
申し訳ない‥‥‥
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