秘書課恋愛白書

「ししししし下に持っていきます!」

「そのままお昼入っておいで」


このままだとヤバイと本能が察知して震える足で立ち上がった。

社長の手から書類をもぎ取って乱れたスカートの裾を直して足早に社長室の扉に手を掛けた。


「お…お昼も行ってきます」

「ハイハイ」


恥ずかしくて耳まで熱く真っ赤なのは自分でもわかっていた。

そんな私の反応に満足そうに微笑んでいた社長のことなんて露知らず。

振り返ることなくそう言い残して社長室を出るのだった。



***


書類を頼まれた場所へと届け終わりランチに入る。

飯島さんに連絡して、今日は外のカフェテリアで待ち合わせをしていた。

外でランチをするのも久しぶりで天気が良いから気分はピクニック。


「ごめーんおまたせ!」


そう言ってパタパタとヒールで財布片手に駆け寄ってくる飯島さんに軽く会釈をして注文をするのであった。



「ぇえ?!社長に告白された?!!」

「しーっ!飯島さん、声が大きいです!」

「ああ、ごめんごめん…あまりにもビックリしてつい」


こないだの食堂と違ってまだ会社の人は少ない環境かもしれないが誰が聞いているかはわからない。

アイスティーを口に含んで息を吐くと、テーブルを身を乗り出して詳細を求めてきた。
< 246 / 320 >

この作品をシェア

pagetop