一匹狼くん、拾いました。
仁は、
独りぼっちでいることしか
生きるすべがなかった俺に、
笑って手を差し伸べてくれた。
その事は感謝してもしきれない。
……頼むから間に合え!!
もう何も奪われたくない!!
White Catに着くと、
店の前に見覚えのある黒いジャガーが
ひとつ止まっていた。
見間違えるハズがなかった。
アレは、父さんの車だ。
押し寄せるのは、どうしようもない不快感と、吐き気だった。