あなたと私と嘘と愛

当たり前だけど舞い上がる。
嬉しくて嬉しくて。今この瞬間から私は坂井さんの彼女なんだと感動が込み上げる。

だから気付けなかった。この喜びが長くは続きはしないことを。
この選択が間違いだったと気付いた時、私は彼の恐ろしさを知ることになる。






彼との交際は順調に進んだ。

彼は誰よりも私を優先し、そして何より優しかった。
誕生日でもないのに会うたび高価なものをプレゼントされるのには驚いたが、彼は好きな人が喜ぶ顔が純粋に好きなのだと言う。

だから受け取らないとあからさまに悲しい素振りを見せるから、私も彼の誠意を無駄にしないためにありがたく受け取ることにした。


「やっぱり亜香里は肌が白いからそのワンピースよく似合うね」

「ありがとうございます」


この前プレゼントされた淡いラベンダー色のニットワンピース首元は鎖骨が少し見えるタイプのVラインで、足の踝まであるロングタイプのもの。

そして上にはショート丈のダッフルコート。
それら全ての服はこの前プレゼントされたもの。

それ以外にも首もとに光るティファニーのネックレスやピアスも彼からの贈り物。

彼は自分の彼女を自分好みに変えるのが好きらしい。
そのことは本人も言っていて、私が変わっていくのを楽しんでいる。

まるでお姫様扱いだった。
あれから連絡もマメに取り合い、坂井さんから誘われれば週に何度も合った。

順調にデートを重ね、生まれて初めてのファーストキスもした。
まだ体の関係はないけれど、初めてできた恋人との時間を私なりに楽しんでいる。

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