あなたと私と嘘と愛
「え……」
「ちょっと危機を感じるわ」
この時の真由の言葉の意味は分からなかったけど、最終的にこの状況を真由が譲ってくれたので助かった。
そして私達は坂井さんの車に乗り込んだ。
目的のお店までたどり着き色々見て回ったのはいいけれど、常に私の隣には坂井さんがピッタリ張り付いている。
そして終始手を握られ真由がいても構わず甘々な対応だ。
それを見て真由が不快そうにしてたのが分かったけど、強引に手を引かれ坂井さんに連れて行かれてしまうため、私はどうすることもできずなすがまま。
食事の時も坂井さんが常に私の横にいるため、ぎこちなさが隠せない。
まず彼が私の座る椅子を引きご丁寧に座らせてくれる。
そして食事が運ばれてくるとナプキンまで胸元につけてくれ、仕舞いには「ほら口開けて?」と食べさせようとする始末。
これは2人の時よくあるスタイルなのだが、さすがに友達の前では恥ずかしすぎる。
私にも恥じらいはある。
だからさすがに自分で食べれると、これだけは強く拒否したのだけど、目の前でそれを一部始終見ていた真由の顔が今日一番の強張りを見せ、何故か無言のまま動かしていた箸を皿の上に置く。