あなたと私と嘘と愛
何なの?
相変わらずの態度にイライラする。
どうしてこの人はいつもこうなんだろう。
…なのに、それに拍車をかけるような言葉が私の耳に。
「なんで私が謝るのよ。私はわこちゃんに言われて説明をしに来ただけ。謝るなんて一言も言ってないわ」
「は?」
耳を疑った。
「なに、言ってるの?お母さ…、自分が何したか分かってる?」
「何って、あの週刊誌のことでしょ?あんなのたかが浮気じゃない」
「なっ」
「たまたま病院で意気投合した主治医と仲良くなった、それだけよ。向こうが元々私のファンでね。個人的にすごく良くしてくれたのよ。それで私も嬉しくなっちゃって、ほだされちゃったの。
ほら、言うじゃない人間弱ってる時の優しさは身に染みるって」
「…なに言って、それが真実、なの?」
「そうよ。嘘じゃないわ。あなた達の聞きたかったことはそれ?」
(ちょっと…)
絶句した。
信じられない気持ちで母を見るとさらに彼女の口からは非常識な発言が。
「いちいち周りが騒ぎすぎなのよね。浮気の一つや二つよくあることじゃない。あ、でも彼けっこうユーモアで魅力的でね。大人の包容力もあるの。そこにお母さん何だか嵌まっちゃって。今回はけっこう本気なの」