あなたと私と嘘と愛

「えっと…、なんかごめんね優斗。けど私も優斗以外は考えられないし。この先離れるつもりはないから」

言葉選びって難しい。
けどこれだけはちゃんと伝えなきゃ。
私の今の気持ちを正直に告げると優斗はそんな思いを全て理解したように優しく私に微笑んだ。

「大丈夫、分かってるから」

「たく、やってられないわよ…」

それはこっちの台詞です。
母の気持ちも分かるけど、現実はそんな都合よくはいかない。
ドラマや映画じゃあるまいし、病気の母の為にすぐに結婚なんてできっこないじゃん。

けど何でだろう。
自分でそう言ったくせにショックを受けてる私がいる。
それは優斗の思いに答えることができない申し訳さなのか、
それとも最後の母の願いを叶えてあげられないもどかしさからくるものなのか。

けど私にだってできることとできないことがあるわけで、矛盾する気持ちに胸がしくしくと痛くなる。


「今日はこのまま何か食べて帰ろうか?」

病院の帰り、そう言われて頷いた私は優斗が運転する車に乗って洋食レストランへ。

結局母は最後まで「私はあきらめないからね」とぶつぶつ不満を言っていたけれど、今日はそこで解散。
店に着き、メニューを見ていたら優斗がポツリと呟いた。
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