銀光のbreath 【番外編 追加完了】
新しい未来なんかよりも。次の幸せなんかよりも。
ただ。由弦がいた過去(せかい)に戻りたいあたしは。
ちはるがいなかったら、今すぐにでも由弦のとこに行きたいあたしは。

「・・・・・・母親失格だよ。どうしようもない女だよねぇ・・・っ」

膨れ上がる悲しみの濁流を押さえ込もうと、しゃがみこんでうずくまる。
心臓がイタイ。
息がクルシイ。
躰中の細胞が圧し潰されてく。

ああ。もう。楽になりたいよ。
絶望と。

ちはるはどうすんの?!
せめぎ合い。

奥底から、声にならないなにかの叫びが突き上げる。

たすけて。

たすけて、由弦。

だめなの、あんたがいないと。

ぜんぶ真っ暗になっちゃうよ・・・!!



「瑠衣・・・っっ」




背中からぎゅっとあたしを抱き締めて、底なしの闇から引き摺り戻したのは。
・・・洋秋だった。
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