替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする




「陛下、王妃様…ただいま、戻りました。
長い間留守をしてしまい、申し訳ございません。」

サンドラさんに見せてもらった、魔法の写真通りの二人だ。
私は緊張で声が震えないように、一言一言噛みしめるように話した。
王妃様が私をじっと見てるような気がするけど…大丈夫かな?



「おぉ、シャルア…
長旅で疲れただろう…大変だったな。
おや…顔が少しふっくらしたのではないか?」


私の顔を覗き込むように見るその眼差しは、とても優しい。



(この方が、私の本当のお父さん…)



「は、はい。
目方が少し増えました。
それに、気分も随分と良くなりました。」

「そのようだな、顔色もとても良くなっている。
だが、油断は禁物だ。
まずはゆっくりと休みなさい。」

「はい。」

私は、シャルアさんの部屋に運ばれた。
寝台に寝かされ、レベッカさん以外の人が部屋からいなくなってから、ようやく緊張が解けた。



「シャキア様、お疲れ様でした。」

サンドラさんが不意に現れた。



「陛下や王妃様のご様子は?」

「はい、陛下は特におかしなところはないと思ったのですが、王妃様が…」

「王妃様が、私の顔をやたらとご覧になってらっしゃったように思います。」

「王妃様が…?
大丈夫だとは思いますが、とにかく今は様子をみましょう。」

「はい。」

長い間、馬車に揺られてけっこう疲れた。
気疲れもすごかったから、ついうとうととしてしまった。
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