みんとキャンディ
恥ずかしそうに潤ませた瞳を雄楽に向けた聖梨を、




雄楽はただ呆然と見つめるばかり……。



「雄兄ってば見とれちゃってるよ~」



そんな雄楽にニタニタとした鬱陶しい笑顔を向ける藍楽を、雄楽が軽く睨んだ。



この反応が何よりの肯定。




雄楽は完全に聖梨に見とれていた。




「これなら明後日の紹介デートも大丈夫大丈夫っ!」




見とれていた矢先で現実に押し戻された……。




雄楽の頭の中は、“紹介デート”なんて単語で埋め尽くされていく。



そんな雄楽の心情など露知らず、



「相手の人、ひぃちゃんみたいな女の子がタイプってことだし、絶対上手くいくよ~!」



はしゃぐ藍楽の声は雄楽へのダメージをモロに与えた。




照れて謙遜する聖梨のはにかんだ顔を見ないように、




雄楽はそそくさと藍楽の部屋を後にしたのだった。





そして今日が紹介デート当日。



午前中一杯の部活の休日練習も身に入らず、



雄楽はぼんやりと、



ただ無機質に過ぎていく時計の針を眺めていた。
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