いつか、眠るまで
1秒後、拍子抜けしてその場に座り込んだ。
さらに その2秒後、言葉の意味を理解して全身が熱くなるのがわかった。
「大丈夫?」
那音が差し出す手を払い、言い逃げの行動に移った。
「卑怯者っ!不意打ちとか、本当卑怯なんだから!」
走りながら心を落ち着かせ、教室に行く頃にはだいぶ落ち着いていた。
はぁ〜 びっくりした。
さっきまでの自分の行動を思い出す。
やばっ、那音にひどいこと言っちゃった…。
でも、あのことは気にしてなかったっぽい。
さっき言った言葉がまだ自分の中で響いてる。
『世の中、いろいろ不公平だもんね』
いつの間にか 心の底で思ってたことが外に出てた。
これからは、気をつけないと。
自分に念を押すと、チャイムが鳴った。