いつか、眠るまで








1秒後、拍子抜けしてその場に座り込んだ。



さらに その2秒後、言葉の意味を理解して全身が熱くなるのがわかった。



「大丈夫?」



那音が差し出す手を払い、言い逃げの行動に移った。



「卑怯者っ!不意打ちとか、本当卑怯なんだから!」



走りながら心を落ち着かせ、教室に行く頃にはだいぶ落ち着いていた。



はぁ〜 びっくりした。



さっきまでの自分の行動を思い出す。



やばっ、那音にひどいこと言っちゃった…。



でも、あのことは気にしてなかったっぽい。




さっき言った言葉がまだ自分の中で響いてる。



『世の中、いろいろ不公平だもんね』



いつの間にか 心の底で思ってたことが外に出てた。



これからは、気をつけないと。



自分に念を押すと、チャイムが鳴った。







< 104 / 249 >

この作品をシェア

pagetop