いつか、眠るまで
まだ体が小さかった私にとって、病院は一つの国みたいな大きさだった。
今でも覚えている。
迷子になって、涙で頬が濡れきってしまったことを。
そんな中、小さな私を見つけてくれたのがおばあさんだった。
「久しぶりだねぇ。あれからもう…何年が経ったかしら。」
近くにある公園のベンチに腰を下ろして言う。
本当に久しぶりだ。
退院してからは一度も会っていなかったおばあさんに、また会えるとは思わなかった。
「10年です。おばあさんにはお世話になりました。」