いつか、眠るまで
「今年は浴衣にする?」
帰り道で舞が言う。
「そんなの、決まってるじゃん。毎年同じ、私服だよ。」
どうしたんだろう、舞。
今まで、そんなこと聞いてこなかったのに。
「なんで!?もったいない!今年は楠木くんがいるんだよ!?浴衣でアピールしないと!」
いやいや、ちょっと待って?
誰も楠木くんが好きだなんて言ってないけど?
「なんでそうなるの?」
「だって、楠木くん明らかに未亜のこと好きじゃん。」