生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「好きな女に我慢して会わないなんて、お前はダメな奴だな。」

将人のはっきりした物言いに、私は皿を持つ手が止まる。

そして私はコンロの火を止めると、居間に向かう。

「宏弥、横田先生のところに行ってあげてよ。」

私は宏弥をドアのところから覗き込む。

「どんなに疲れていたって、横田先生は宏弥の顔を見れば喜ぶわ。女ってそういうものなのよ。」

宏弥の横で、将人もうなずいている。

「行ってやれよ。」

しばらく渋い顔をしていた宏弥は、それでものっそりと立ち上がった。

「…そうする。」

そこからの宏弥の動きは早かった。

バタン…。

玄関の締まる音が響いた。

それを聞いて、将人と私は顔を見合わせ微笑む。

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