生真面目先生のちょっと大人の恋の話
その素性を聞いても、ピンとこない。

少し気にかかるけれど、誰か分からないのだからしょうがない。

「吉永先生には高等部2年生の文系クラス全般の副担任をして頂きます。」

あらら…、これは大いに接点があるようだ。

あと数人の新顔の先生たちの挨拶が終わると、ここは解散となる。

そして各々で準備が始まる。

「一ノ瀬先生ですよね。」

私は後ろから聞こえた声に反応する。

「えっと…、吉永先生でしたっけ?」

私のその問いかけに、その人…、吉永先生はニッコリと笑った。

やっぱりこの感じ、私はこの人と会った事がある。

でもどこでだったのか全く思い出せない。

「高等部2年生の担当となりました新規採用の吉永です。よろしくお願いします。」

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