生真面目先生のちょっと大人の恋の話
この集合場所に来る事さえ、いつも宏弥に場所や時間を調べてもらってついてくるだけだ。

「宏弥…、大丈夫かな。」

いつもウォーキング大会は決まって宏弥と参加する。

宏弥は消防士だから、体力維持のため。

私は教師だから、運動不足解消のため。

でも宏弥は昨晩発熱した。

だから私も参加を辞退しようと思ったんだけれど…。

「お前は何の支障もないんだから行って来いよ。毎年参加しているんだから、さすがのお前でも大丈夫だろう。」

宏弥は電話でそう言った。

少し苦しそうに荒い息をしながら。

だからいろいろな事に不安を感じていたけれど、私は何とかスタート地点に立ったのだ。

いつもは私の様子を見て、給水まで世話を焼いてくれる宏弥。

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