生真面目先生のちょっと大人の恋の話
吉永先生は真顔で言った。

ピンポーン。

私はその呼び鈴に反応する。

こんな朝早くここに来るのはただ一人。

「朝弥、ウォーキングにはもう行ったか?」

そんな事を言いながら、宏弥は既に家に上がってずけずけと歩いてくる。

「おはよう、宏弥。」

私はリビングに入って来た宏弥に挨拶をする。

すると宏弥は吉永先生の姿を見て、一瞬動きを止めた。

「朝弥、こいつは誰だ?」

宏弥の期待を裏切らないその失礼な言い方。

「彼は今度私の勤める学校に来た先生なの。」

「どうしてこんなに朝早く、そんな奴がここに居るんだ?」

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