生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「その逆だよ、ちょっと感動した。俺はスポーツ科学を専攻していただろう?
それには食事も密接にかかわっている。俺達の年代の人間がこんな朝食を取っているなんてすごい事だぞ。」

吉永先生にそんな事を言われて、私は照れくさい。

でもそんな私に構わず、吉永先生はしっかりと食べている。

「吉永先生、体調はどうですか?」

私は吉永先生のそんな姿を見た。

私の声が耳に入らないくらいお腹が空いていたんだろう。

「まあ、これだけ食べられるのなら大丈夫みたいですね。」

美味しそうに食べてくれる吉永先生の姿を見ていると、自然に笑みが漏れる。

「ごちそうさまでした。」

膝に手をついて、ちょこんと頭を下げる吉永先生。

「これであの時のお詫びは出来たでしょうか?」

私は皿を下げながら、吉永先生に聞く。

「十分過ぎるくらいだよ。今度は俺が何かお返しをしなくちゃいけないくらいだな。」

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