生真面目先生のちょっと大人の恋の話
それを乗り越えた二人の絆は深い。

「宏弥は横田先生との結婚を考えた事はないの?」

私は宏弥に直接の言葉で聞いた。

「今の状態で一緒になっても、あいつに負担ばかりかけてしまうのが目に見えているからな。」

宏弥の表情は複雑だ。

「自分の仕事だけでも大変なのに、交代勤務の重労働の俺の世話であいつを振り回す事になってしまうかもしれない。」

いつもながら、宏弥は先の事をちゃんと考えている。

その事に私はいつも感心をする。

「朝弥は?」

私はちらりと宏弥を見た。

「おはようございます、宏弥さん、朝弥。」

話し込んでいる私達の前に現れたのは、もちろん吉永先生改め…、将人だった。

途端に宏弥の表情が不機嫌になる。

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