憧れのアナタと大嫌いなアイツ


「・・・はい」


何とか声を絞り出すと

これでもかって程頰を緩めた柊は
痛い程抱きしめた

「・・・っ」

痛すぎるっ!もがく私の耳に届いたのは

「嬉しい!スッゲー嬉しい
俺!人生初告白の初オッケーだ」

子供みたいに喜んでる柊の声だった

なんだか・・・力が抜けて
クスっと笑いに変わる

ずっと煩い心臓だって
もっと笑顔が見たいって思いも

全てここへと繋がってる

トラウマのこともあって嫌いだと・・・
大嫌いだと思ってきた柊のこと
気づけば好きになっている

強引に攻めてこられたけれど
全然嫌じゃない・・・


言葉で伝えたくて
覚悟を決めた



「・・・好き」



囁くように溢した告白
もちろんエスパー並みの柊は聞き逃すはずもなく

目を見開いた後で破顔すると

「ありがとう・・・花乃
俺も好き・・・いや
好きより、もっと愛してる」

低く甘い声で囁くと

フワリと唇を重ねた

啄むような口付けと
合間に囁く「好き」と「愛してる」に翻弄され

心ごと甘く溶かされた










fin

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