儚い絆

二人の母親を見送り
彼・相楽さんは歩き始めた。

もう勝手に・・と思っていると
「何してる。
帰りが遅くなると
子供待ってるんだろ。」
柊吾の事を心配してくれたんだ。
「どちらに行くのですか?」
と、訊ねるが
彼は、ずんずん進んでいく

あらっ!
回りを見ると見たことがある風景が
目に飛び込んできた。

彼は、一つの建物に入っていった。
ここは・・・


なんで・・・まだ・・ここに?・・


そこは、彼が転勤するまで
住んでいたマンションだった。

エレベーターの前で待つ彼
目で早く来いと

少し小走りに彼の元へ

エレベーターに乗り
降りた階も同じ・・・

 ・・15階

  部屋は・・・


・・・やはり・・1505

「なにをしている。」
そう、言われて
私は、頭を下げて
彼の元へ。
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