異世界トランスファ
「ただいま」


と夕方に帰ってきたのはギンだけだった。


「お帰り。ご飯作ってあるよ」


「お、ありがとな。ところでヒオリって料理出来たんだ?」


「え、いきなり酷い」


「ハハ。」



私はギンの食事を用意してあげた。でもムカついたから雑に。

着替えをしながらギンは思い出した事を話し出す。


「そういや、今日の女性を解放する時間にセンリがいたぜ」


「え?」


「リッカの迎えに行ったみたいだったけど」


「そうなんだ」


あれ、なんだこのモヤモヤ感。

気持ちわる。


ギンは椅子に座ると、すぐに酒に手をつけた。


「まんざらでもないんだな。昨日あんなにリッカの事は終わったとか言ってたくせに」


「確かに、そうだね・・」



なんだかモヤモヤがムカムカに変わってきた。

いや私が気にする事なんてないんだけどさ、昨日のアレは何だったんだって思ってきた。



「うわ、ちょっとこの魚焦げ過ぎじゃね?」


「え?それは・・ちょっと失敗しただけ」


「ちょっとか?コレ」


よく見たら結構黒かった。

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