異世界トランスファ
ゴーンゴーンと、合図の鐘が鳴った。


船から続々と役目を終えた女性達が降りてくる。


その年齢は様々だ。そして理由も様々。

14歳から60歳まで、いろんな条件で終わりを迎えた女性達。

解放されたというのに、降りてきた時の表情はちっとも嬉しそうではなかった。


ハクはセンリを連れてリッカを探した。


「リッカ!リッカ~!!」


「・・センリ」


ハクの声に反応したのはすらりと背の高い女性だった。


「センリ・・ハクも・・」


「あ、いた!!リッカ!!!元気だったか!?」


「・・」



ハクは見つけた途端、狂喜したがセンリは違った。

正直、逢いたくなかったと言いたげな表情だ。


「迎えに来てくれたのね」


「ハクがうるさくて」


「フフ、相変わらず仲良しね。ハクもありがとう」


と言ってリッカはぐらりとよろけた。

センリはリッカを抱き留める。


「大丈夫か」


「久しぶりの太陽だから・・」


「リッカ・・・話を聞かせて欲しい」


「それは・・考古学の為?」


「・・ああ」


それを聞いてリッカは笑う。


「10年経っても熱心ね。いいわ。話せる場所へ行きましょう」


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