異世界トランスファ
その頃、私は城の奥にある部屋へと促されごちそうを食べていた。


「美味しい・・・」


凄い。至れり尽くせりとはまさにこの事。


私の用意された113261号の部屋にはお肉や魚のソテー、サラダ、果物、お酒、なんでもあった。


「よろしくね、ヒオリ・・さんだっけ?」


「あ、はい・・」


翻訳チップがない。返事だけにしておこう。

私の周りに5,6人だろうか、この部屋に住んでいる女性が集まってきた。


「あなた、幼くも見えないし・・どうして今頃入ってきたの?」


ぎくん。


確かに、普通の疑問ですな。



「ちょっと・・ハハ」


とわらいで誤魔化す。


「そう。事情は色々あるものね」


と女性達は深くは追及してこなかった。


私は辺りを見回す。

とても大きい部屋だ。

この部屋にいる女性たちはいくつかのグループに分かれてたむろしていた。

学校とかでもよくある、仲のいいグループと言ったところか。


「私はトモエ。こっちはコト。わからないことがあったら言ってね」


「は、はい」


ペコリ。と反射的にお辞儀をした。


みんな上品で女の子っぽいなぁ。

清楚の塊みたいだ。


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