異世界トランスファ
3秒後だ。


「・・・はぁ・・」


とトキワ様は大きな息をひとつ零した。

するとそれに合わせてトキワ様の力が弱くなった。


「ヒオリ・・」


「あ・・」


いつものトキワ様の声だ。

見上げると赤い瞳はレモン色に戻っていた。

腕も元に戻っている。


「トキワ・・様ぁ・・」


「すまなかった・・怖がらせてしまって」


やった!良かった!もとに戻ったああああ!!!よっしゃあああああ!!!

と私は歓喜した。

嬉し涙が溢れかえった。


トキワ様はぎゅっと私をもう一度強く抱きしめ直す。


「・・恥ずかしい所を見せてしまったな」


「え!?」


恥ずかしい!??


「嫉妬で・・・こうなってしまった」


「えええ!?嫉妬!?嫉妬って・・ええ!?」


怖すぎますトキワ様。

嫉妬で世界を滅ぼしそうでしたよ!?

なんにせよ元に戻って良かったです!!


「お前がギンを好きだという事は薄々気がついてはいた」


「あ・・」


「認めたくなかった」


「トキワ様・・もしかして昨日も?」


「ああ・・・怒りで城を破壊しそうになったので、頑丈な独房へ入っていた」


うっそおおおおお。

こわーーーーー!!!!


しか言葉が思いつかない。


ナギの予感100%当たる。マジすげえ。


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