クール彼氏とツンデレ彼女


……そういえば、お姉ちゃんたちとのときも、そんな感じなこと言ってたっけ。



「別に、嫌なわけじゃ……ただ、みんなで遊んだら楽しいかなって……それに、瑠花ちゃんに会いたいし」



言い訳のように言ったけど、楓真はただ私を見つめているだけだった。



これは……怒ってるの?


納得してくれたの?



「僕と瑛斗がいるのに、よくそんなにイチャつけるね」


「今のどこが!?」


「無自覚な紗知ちゃんは可愛いね」



須藤君が頬を緩めると、楓真は廊下の窓を閉めた。


須藤君は間一髪で挟まらず、もう一方の窓を開ける。



「危ないなあ、もう。紗知ちゃん、嫉妬ばっかりする束縛男より、僕にしなよ」



そうやって喧嘩売るから変なことになると思うんだ、須藤君。



「そうだそうだ。こんな野蛮な奴、捨ててしまえ。そして俺に勝利を」



なんの勝利だ、水口。


一人になった楓真を笑いたいだけでしょ。



でも、お生憎様。



「私は楓真と別れない。ごめんね、須藤君」


「そっか、残念」


「なんで俺にはなにも言わないんだよ!」



そんな水口を、私と須藤君が笑う。


その中で静かに読書を再開する楓真。



なんてことない日常。


だけど、私にとって、かけがえのない瞬間。



これからも、みんなと笑っていられますように。

< 69 / 69 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:14

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

貴方ともう一度、恋の夢を

総文字数/14,291

ファンタジー22ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
生まれ変わっても、貴方と恋をすると決めていた ❀ あの素敵な人は、誰? ❀ 夢で出逢う貴方に強く惹かれるのに 貴方は私以外のひとを見ていた
月が、綺麗だったんだ

総文字数/4,548

恋愛(その他)7ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
心に刺さった棘は、簡単には抜けないんだよ ☽ 久しぶりに再会した依茉と琉唯 秋風が吹く夜道、二人は空を見上げる 「月が……綺麗、だな」
この恋は、終わらないと思ってた

総文字数/8,895

恋愛(純愛)13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
記録を残すためのSNSだと、思ってた 元カレのことが忘れられない大学一年生 春瀬美音 × 少し強引な金髪先輩 真城千翔 ❀ 「どうして私に優しくしてくれるんですか?」 「春瀬の笑った顔が、可愛かったから?」

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop