これが許されない恋だとわかっていても君のことが好きで好きで
悠翔「一華、また気が向いたら連絡してくれ


それから今度総一郎の家でみんなで集まるからお前も気が向いたら来いよ」




総一郎って言うのはお兄ちゃんの名前




お兄ちゃんは結婚してるけど確か実家で同居してるのよね





だとしたら家にはあの人がいるってことよね





悠くんは知らないからサラッとこんなこと言えるんだろうけど...





一華「気が向いたら、ね


多分気がむくことなんてないと思うけど



連絡はまた落ち着いたらするわ、ごめんね、悠くん



私はやっぱり...」




イラナイ子だね




そう言おうとして辞めた




悠くんが悲しそうな顔をしてたから



一華「そんな顔しないで?悠くんがそんな顔する必要ないんだから


じゃあね、また今度


先生、行きましょう」





私たちは悠くんを放って歩き出した





先生は何も聞いてこなかった




いや、多分聞いていいのか考えている途中っぽかった




だから喫茶店に着くまで私たちは一言も会話をしなかった




由紀子「じゃあ話の続きだけどね、院内アンケートの結果、シングルマザーや夫からの不適切な発言で育児のために仕事を辞める人達が多いことがわかったの




だから、病院内にちゃんと24時間の保育所を作ったわ



だから戻ってこない? 」




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