隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
真実の愛

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目が覚めると自分のアパートのベットの上に横になっていた。

頬に冷たい感触がして涙を流していた事に気付く。












、、、懐かしい夢を見ていた。

あれは圭くんと偽りの恋人になった日の夢。



結局、あの場の雰囲気に飲まれた私は小さく頷いたんだ。




あの日から私の日常が変わった。

彼は翌日から私と恋人関係にある事を社内オープンし、暫くは噂の的だった。

最初はその視線が怖くて彼と偽りの恋人になった事を後悔していた。




でも彼は有言実行で、異性からも同性からも体を張って守ってくれた。



そして彼のお陰で、また普通の日常を取り戻す事ができたのだ。

圭くんと身体を繋げた時には既に彼に惹かれていた。






そういえばあの日、部屋に入って莉子ちゃんに帰り着いた報告の電話を入れてついでに圭くんと偽りの恋人になった事を報告すると凄い剣幕で反対されたんだったなっと思い出した。

でも日が経つにつれ、圭くんの優しい人柄が分かってきたからか、反対しなくなっていたな。



そんな事をボンヤリ思い出して、寝室からリビングへ向かうとソファーで小さく寝息を立てている莉子ちゃんを発見して思わず駆け寄る。



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