禁断の恋、する？

「姫花はさ、確かに病弱だし変に気を遣いすぎるところがあるし、見てて心配になることも多いよ。でも、あいつのことを心配して見ててくれる人はたくさんいるだろ。けど……憂は、ひとりだから」



俺が守るしかないんだよ、って……悠斗はそう小さく呟いた。



「憂があの事故のあと沈んでたのは知ってるよ。俺たちにはあんまり見せなかったけど……それから、あんまりわがままを言わなくなったのも。だから、心配なんだよ」



そういうの分かれよ、って悠斗は少し照れくさそうに下を向いた。



「……」



確かに事故でお父さんとお母さんが亡くなったとき、あたしは酷く沈んだ。



でも、誰にも気づかれないように気丈に見せてたはずなのに。



悠斗には気づかれてたなんて……。



「もし寂しくてこういうことしてんなら、いつでもいいから俺の家に飯でも食いにこいよ。母さんも憂のこと心配してるし」



「……。うん」