夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

(2)

【別荘内ー聞き込み中ー】

「え?バロンさんの事、ですか?」

「いつも、私達使用人の事を気遣って下さったり……。
あ、重たい荷物とか持って下さいますよ!」

「とっても優しいですわ!」

使用人達の集まる休憩室に響く、甘い歓喜の声。
私の問い掛けに答えてくれる使用人達は「ね~!」とか「きゃーっ!」とか、声を揃えて嬉しそうにその場で飛び跳ねたり。
中には頬を赤らめて恥ずかしそうにしてる子もいて、表情や仕草からも彼への想いが伝わってくる。


予想はしていたけど「やっぱりバロンは注目される存在なんだなぁ」、と納得してしまうのが率直な感想。


でも、そういう存在って同性にはどう映るのだろうか?

異性に好かれる人はよくいるけど、そういう人は大抵同性には評判が良くなかったりするものではないか?……と思った。

そこで私は、今度は男性にバロンの評価を聞く事にした。

……
…………。
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