【完】武藤くんって甘くない
ええっ!


欲しいって…どういう意味?



欲しいけども!



武藤くんの心が欲しい、一緒にいる時間が欲しい、それとも…。



「欲しくない?」



さっきとは一転、ドキドキするような視線で見つめられる。


そんな、目で見られたら…溶けちゃいそうだよ。



「欲しいよ…武藤くんを独り占めしたい…」



「俺だって、そうだから」



唇を指でそっと撫でられ、体がカッと熱くなる。



武藤くんが…あたしを?



そんなに思ってくれていたなんて。



「あたしには、武藤くんだけだもん…もう、他の人に誤解されるようなこと…しない」



「わかった。この間言ってたろ、ご褒美やろうか」



ドキッ!



ご褒美って…。



この体勢でそんな言葉…もう、武藤くんになにをされてもいい。



「武藤く…んっ…」



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