ねぇ、泣かないでよ。
「陽、どこ行くの?」
お昼休み、メガネの男の子がどこか行こうとしていた。
それを追いかけて謝罪しようと
「あの子に、謝ってくる」
「珍しい。陽から男の子に話しかけるとか」
愛美が行ってらっしゃいと手を振るのを軽く返して追いかけた。
男の子が図書室に入るのを見て、追いかけるもドアの前で止まってしまった。
「図書室、、、」
3人組の男の子に襲われてから来ていなかった。
トラウマというような感じではないけど、
やっぱり、行きづらいというか。
ガラッと横にながす式のドアが開いた。
「何。さっきから」
「あ、!」
メガネの男の子。
バレてたか。
「その、ごめんなさい」
「なにが」
「メガネ、、顔殴っておとしちゃった、、ので」
「別に」
「ケガとか、壊れたりしてない?」
「、、、あんたさ。月島のくっつき虫だった子だよね」
男子と関わることを避けてたけど、クラスの子の名前くらいなら知ってる。
でも、それだけ
なんだけど、、
この子はなんか、知ってる。
なんでだっけ。