剱聖伝
《我が前に敵は無し…》


セイランの呼吸がおさまっ

ていく。


そして、エネルギー体が目

前に迫ってくる直前で動い

た。


剣を素早く抜き、上段から

真っ直ぐ振り下ろす。


これといってなんの変哲も

ない当たり前の動作だが、

まるで無駄が無く、そして

美しかった。


しかし、エネルギー体に


変化は見られない。


勢いは止まらず、誰もが


セイランの死を意識した。

だが、直撃するかと思われ

たエネルギー体は、セイラ

ンの目の前で綺麗に真っ二

つに割れたのだった。


割れたエネルギーが後方で

爆発する。


《…斬った…だと……この

おれもろとも……おの…れ

…》


ヨルムの視界がずれる。


キメラの肉体ごと真っ二つ

になり、そのまま土煙と


共に崩れ落ちたのだった。
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