君が眠る時には

好きになる資格


今日もまた葵と美月ちゃんのやりとりを見てるだけで終わるんだろうな…。


美月ちゃんはいつでも葵に会えるんだから、面会時間くらいは遠慮して自分の部屋にいてほしい。


でも無理だよね。


そんなことは言えないし。


それに、美月ちゃんはたぶんわざとだとやってるんだと思う。


葵が私と仲良くするのが気に入らないから、わざと私が来る時間に葵に会ってるんだろう。


完全に目付けられてるよね…。


そう思ってネガティブになってる私は、下を向いてとぼとぼと歩いていた。


すると葵の病室の扉の前で美月ちゃんに声をかけられた。


「ねぇ」


辺りを見渡しても人がいない。


えーっと、私に?だよね。


「な、なに?」


葵と話してる時とは違う鋭い目付きに、思わず怯んでしまう。


「葵は寝てる。だからちょっとお話しない?」
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