君が眠る時には
は?なんなのこいつ。うっっっざい。


ほんとに病人? 絶対違うでしょ。


「でも、同い年の人と話すのなんていつぶりだろう。この病院年寄りばっかだから、ちょっと、嬉しい、かも」


最後らへんは聞こえなくなるほどの小さな声で呟いて、そっぽを向いた弟さん。


え、ツンデレなの?


調子くるうんだけど。


「うん。仲良くしてくれるといいな」


遥さんは呑気に微笑んでいる。


この状況を受け入れてないのは私だけ。


だって、無理でしょ。


こいつとは仲良くなれそうにない。


遥さんとこいつが兄弟だなんて、信じらんない。


「なぁ、お前って名前なんだっけ」


「こら葵、お前なんて言っちゃだめだろ。雪ちゃん」


「はいはい。雪、LINE交換しよ」


やだ。


というかそれ以前に…。
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