君が眠る時には

葵のプリンはまだ半分残っている。


「なんで遥と知り合ったの?」


「……唐突だね」


「急に気になった」


遥さんから聞いてないんだ。


私の話をしたって言ってたから、てっきりどこで会ったのかとかも教えているのかと思っていた。


「駅前だよ。1人で居たら声かけられた」


「てことは、夜遅く?」


「なんで?」


「遥はいつも夜に出かけて中高生とかを見つけては相談に乗ってるからな。
どうせお前もその1人だろ」


そう言いながら食べ続けている。


話してるんだからこっち見てよ。


私はプリンよりも下なのか。


「遥さんから私のことについて何を聞いたの?」


「よく覚えてないけど、今までの人と違って寂しそうな目をしてたって聞いた」
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