たとえ、この恋が罪だとしても。





「…何、怒ってんの?」


光太郎から、不機嫌のオーラが出ているのを感じた。


「…まぁ、いいか」


少し時間が経てば、機嫌も良くなるでしょ…とりあえず座って、先にお菓子でも食べてよ。


部屋の真ん中に置いてあるテーブルの上に、お菓子と勉強道具を置くと絨毯の上に座った。


そして持ってきたお菓子の袋を開け、ポリポリとクッキーを食べる。



さっき部屋を片付けてたって言ってたけど、この部屋ベットと机と本棚ぐらいしかないじゃん。


窓際にベット、壁際には本棚、部屋の真ん中には今使っている机。
8畳の部屋にそれしか置いていないため、なんだか殺風景に感じる。



…お兄ちゃんの部屋の方が、まだ色々置いてあるかも。
最近は知らないけどー…


「先に食うなよ、こっちはお茶用意してんだから」

「!」


光太郎がグラス2個に麦茶入れ、部屋に戻って来た。



「お腹空いちゃって」

「俺もだよ。たく、ガキじゃねぇんだから」

光太郎の機嫌は直っているみたいだ。


「ガキじゃないし!」

バシっと、光太郎の腕を叩いた。


「あっぶねぇな!こぼすだろうが!」


テーブルの上にグラスを置きながら、光太郎が怒った


「ごめん、ごめん」


今のは、さすがに私が悪かった。



「たくっ」


ブツブツ言いながらも、光太郎も真向いに座った。



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