たとえ、この恋が罪だとしても。
お兄ちゃんは、何を言いたかったんだろう?
そんなに変かな?この格好…
「光太郎ー?入っていい?」
隣にある光太郎家の玄関の扉を開けると、そう叫んだ。
「おー!自分の部屋にいるから上がってこいよ」
階段の上から、光太郎の声が聞こえる。
「はいはい。…お邪魔しまーす」
玄関の扉を閉めると靴を脱ぎ、階段を上った。
光太郎の家は小さい頃から、よく行き来している。
高校受験の時も、うちで勉強したり、光太郎の家で勉強したりした。
高校に入学してからは、光太郎の部活が忙しくて来ることもなかったけど…
「光太郎、入るよ」
二階にある光太郎の部屋の前まで来ると、ドアを開けた。