ソラ(仮)
分かるよ、
分かった。
だって、その通りなんだもん。
有沙は、食べかけでスプーンを置くと窓の外の太陽に目を向ける。
全てを焼き尽くすように照り続けている。
「消毒、してるの」
「…消毒?」
それっきり、有沙はこの事に関しては何も言わなかった。
黙ったまま、またスプーンを手に持ち食べ始める。
唯は、謎の解けない答えに少し首を傾げていた。
消毒?何に対しての?
なんていうことが、当たり前の如く頭の中に残る。
だけど、これ以上有沙に何を聞いたって無駄だ。
上手く交わされてしまうだけだろう。
それは、唯自身もよく分かっていること。
諦めて、食べることに集中することにした。