ソラ(仮)
「なんでお前は正座してねーんだよ!」



「真面目に授業に出てたからですぅー」



「んなの理由になるかよ!」



「なるわよ!…ってか、あたしちゃんとメールしたもん!!」



「ああ?!」



まるで子どものケンカだ。



睨み合うようにして立っている翔太と美里。



オロオロと、そんな2人の制服の裾を引っ張る颯太郎。



「有沙にメールしたよ!先生、屋上に行ったよって」



「お前やっぱりバカだろっ!有沙が俺らにメールの内容言うとでも思ってんのかよ?」



「あ…」



そこで、ハタッと美里の口が止まる。



そういえば、そうかもしれない、なんて思ってしまったのだ。



「あはー」



「あはー、じゃねー!!」



うるさい翔太の怒鳴り声が廊下に響いて、美里と颯太郎は耳を塞ぐ。



なんとも息がぴったりな動きだ。

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