ソラ(仮)
「…未来ちゃん呼んでくんぞ」



ポソッと言われた言葉にピクッと反応する。



その背中がためらう。



そして、観念したように唯が手を伸ばし、翔太はニヤッと笑った。



唯は、ぼーっと視線の定まらない目で辺りを見る。



起こし終わった翔太はソファーに腰を下ろす。



おかしそうに笑う翔太に、少しだけ不機嫌になる唯。



ふぅーっと息を吸って起き上がり、手で顔の半分を覆った。



「…つか、なんでお前らがいんだよ」



迷惑極まりないといった表情を浮かべる唯に、


「お前電話シカトしただろ?」


という翔太。



「俺じゃなくて、有沙が、な」



「やっぱりお前ら一緒だったんだ」



言ってしまったあと、しまった、と思ったがもう遅い。



翔太と颯太郎の眉は八の字になっている。

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